2020/11/11
運転免許更新を控えた方へ
運転免許更新を控え、高齢者講習等で視力低下を指摘されて受診される方が多くなっている印象を受けております。
眼鏡で矯正視力が出れば良いのですが、白内障等の病気のため矯正視力自体が出ない、つまり「眼鏡が悪いのではなく目が悪い」方も少なくありません。
白内障が原因であれば手術により回復することができますが、手術はすぐにできるわけではありません。当院も含め、白内障術前の評価をきちんと行っている施設では通常手術待ちの期間が1か月以上あることが多いです。更新期限の1か月以内とか、ぎりぎりのタイミングで受診された場合、キャンセル待ちをしてもよほど運が良くないと期限までに手術を完了することはできません。
コロナウィルスの影響もあり夏から秋の初め頃は手術待ち期間が短かったのですが、最近は1か月以上お待ち頂く状態で、年内の手術枠も残り少なくなっています。
更新期限に間に合わなかった場合、運転免許は失効します。病気等の理由があっても更新期限を延ばすことはできません。失効期間中に運転すると無免許運転です。
その後手術等により視力が回復すれば、失効した免許を復活することができますが、視力が回復した旨の診断書を眼科で作成し、かつ運転免許センターまで出向かなければなりません。
白内障のような徐々に進行する病気では、日々わずかずつ視力が衰えるため、視力が下がっていることはなかなか自覚できません。自分の見え方を過信せず、お誕生日の3か月位前を目安に視力の評価を受けておくことをお勧めします。